視界に入るもの

2005/03/14

ピピへの船は、観光客でいっぱいだった。

ピピ島は、
ピピ・ドン島と ピピ・レイ島の
2つが ある

ピピ・レイ島は
何も 変わった様子もなく
普通の顔をしている。

ピピ・ドン島が
自然に 打ちのめされて
しまった島 。

もう、津波から
2ヶ月半 。

パトンやその他のように
何もなかったかのような
賑わいを見せて
復興は かなりのスピードで
進んでいるのだろう。

船が、ピピ・ドン島に
到着する前、船から 島が見えた。

何もなかった。

中心の市街地が
何もなかった。

しかし、近づくに連れ
いくつものホテル等も見えた。

期待をしながら
船を下りると
船着き場 正面にある
セブンイレブンの建物が
津波当時のまま
外枠だけを 残して
立っていた 。

メインの通りを歩いた。

建物の中は
津波の残骸がそのままだった。

ATMは 壊れ
電話ボックスは 倒れていた。

風景は、
津波の翌々日のパトンだった。

景色は、あの時のパトンと
似ていて 違っていた 。

ここには
人手が 足りない。

貼り紙があった。

「観光客の皆さん
助けてください。
できるだけ 長く
滞在してください。
そして、食事をしたり
買物をして、お金を
使ってください。
それが あなたたちが、
できる 復興への
一番の近道です 。 」

「ボランティアを求めています。
あなたにできることは
何でしょう?
考える前に カウンターまで
訪れてください。
まったく すべての事において
人手が足りない状況です。
今、必要なのは
あなたの力です。」

「マッサージのお店を再開しました。
仕事を求めています。
また、マッサージもお教えします。
よろしくお願いします。」

ここに、観光客は
何かを求めて また
来島することが 何かの
力になれると 思ってやってくるが
あまりの 凄さ に
去島するのが、想像できた 。

「海中のクリーンナップ活動を
しています。人手が足りません。
スノーケラー、ダイバー
毎日、ミーティングそして
活動を行っています。」

これを見ていると
ダイバーが歩いてきた。
呼びとめて、話を聞いたら
明日から来て欲しい 待ってる。
と言われた。

道を歩いていると
道がなくなった。
海岸まで 100メートル以上
何もない空間が たくさん
ひろがっていた 。

ここには
宿泊したホテルの
きれいなロビー
そして、かわいいコテージ…

すべて、消えていた。

一度泊まった 小さなホテルが
原形をとどめていた 。

窓ガラスは なく
ドアも 開いていた 。
中に入り、ドアを開けると
がらんとしていた 。

別の部屋を 開けると
きっと その時の
衣服が そのまま
置いてあった 。

通りの店の片隅に
かわいい置き時計が
落ちてあった。

時間は、10時10分で
とまっていた 。

歩いているだけで
時間が過ぎていった。










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当時の
切実な感情 そのままに
記録 記憶 として 残して います 。

 

 

 

 

 
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