重い目

2005/03/18

カオラックの孤児院へ
物資を届けに行った。

津波により
両親を失った子供たちが
ここには、いる。

子供たちには、
気持ちが
届いたのだろうか?

子供たちには、物資が
プレゼントのようなモノに
見えたのだろうか?

喜んでいるように見えた

写真を撮っていると、
気になって、しかたがなかった。

ファインダー越しに
それとは違う
今まで見たことのない
子供の目が 見えた 。

いろんな食料等が
目の前に積まれていく。

それを見る目が
涼しすぎる。
いや、冷めている。

そして、その目は
寂しい目をしていた。

彼らには
ここで、頑張らないと
その先は 想像がつかない。

それが、わかっているような
覚悟さえ感じさせる
年齢不相当の目だった。

運び込まれた物資は
すべて子供たちだけで
食べたり遊んだりするのだろうか?

この孤児院は
仮設住宅の一角にある

ここの孤児院は
お金では、義援金を受け取らない。
お金を受け取ってしまうと
そのお金目当てに
大人が奪い合いを してしまう。
…してしまった。

子供たちは、そういう
大人の悲しい姿も見てきたのだろうか。

何も災害が起こらなければ
両親と一緒に
家族という世界で
あたたかく暮らしていた。

それが

あたたかさを失い、
大人の違う世界を垣間見て
自分の居場所をこれから
自分自身で
見つけていかないといけない。

この子供たちには
本当は 何が必要なんだろう?

始終、表情の変わらない
まだ襁褓のとれない2才程度の
男の子の表情が
とても優しくなった瞬間が
一瞬 あった 。

年長の8才くらいの女のコに
じゃれて、甘えた瞬間だった。

こんな感じで
本当は、お母さんに
甘えたいんだ… と思った。

きっと
この子たちの 寂しさ悲しさは
お金や物資だけでは
埋まらない。









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当時の
切実な感情 そのままに
記録 記憶 として 残して います 。

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